相方の誕生日を祝う、特別な夜
少し前のお話。
5月、相方の誕生日をお祝いするために訪れたのが「鮨 紺乃(こんの)」。
関市にある、完全予約制・おまかせコースのみのお寿司屋さんです。
お値段は正直「ちょっと背伸び」クラスの一人17,000円。
でも――いつも付き合ってくれている相方を思えば、それくらいはいっちゃいましょう!
そんな気持ちで暖簾をくぐると、威勢のいい大将が迎えてくれました。
最初から二人とも日本酒を注文。
こちらでは好みを伝えると、3本の銘柄を出してくださり、それぞれの味の傾向を丁寧に説明してもらえます。
この「どれを飲もうかな」と悩む時間が、すでに楽しいのです。
そうして決まったお酒でかんぱーい!
季節の味で幕を開ける前半戦
この日のコースは、春から初夏への移ろいを感じさせる内容でした。
- 粕汁
- カツオの刺身と卵黄醤油漬け
- 蛸のやわらか煮
- クエとタケノコのお吸い物
- 平貝と青菜の炒め物
- いつものサラダ



マスタードとは珍しい!



5月上旬ということで、ちょうどカツオが旬に入り始めた頃。
濃い旨味にネギとフライドエシャロットが添えられ、卵黄のまろやかさをのせれば味の変化が楽しい。
これだけで日本酒が進みます(既に2合目)。
蛸のやわらか煮は、驚くほどの柔らかさ。
歯で軽く嚙み切れるほどで、粒マスタードの酸味と辛味が良いアクセント。
またしてもお酒が進みます(3合目)。
握りの時間。酒が止まらない幸せ
いよいよお寿司の時間。
ここからはまさに”日本酒パラダイス”です。
- 烏賊
- 金目鯛
- こはだ
- とり貝
- 鯛の蒸し寿司(名物)
- かんぱち(たぶん…?)
- 赤身
- 中とろ
- うに
- 煮あなご
- はまぐり(別注文)
- 甘エビ(別注文)
そしてデザートに自家製プリン。













烏賊は塩とレモン汁でねっとり甘く、とり貝はコリコリとした歯ごたえがたまりません(4合目)。
名物の”鯛の蒸し寿司”は、あつあつの餡が出汁の香りを閉じ込め、
飲み疲れた胃をやさしく包み込むような味わい。
まさに〆にぴったりの一皿(5合目)。
赤身・中とろ・うにの三連星は言わずもがな、
あなごは口の中でほろほろと溶けていく至福の瞬間。
そして別注のはまぐり寿司。
レンゲに盛られ、甘い煮詰めと共に柔らかく仕上げられた逸品。
噛めば旨味があふれ、日本酒がまた進む(6合目)。
〆のプリンと、心に残る余韻
デザートの自家製プリンは、カラメルの苦みと卵の甘みが絶妙なバランス。
最後の一口まで、丁寧に作られた味わいを感じます。
お店の雰囲気、料理、接客――どれも一級品。
もちろん、気軽に行ける価格帯ではありませんが、
「ここで過ごしてよかった」と心から思える夜でした。
関市にこんな名店があるとは、本当に驚き。
また特別な日に訪れたい、そんなお店です。
まとめ:特別な日にこそ訪れたい「鮨 紺乃」
「鮨 紺乃」は、
・旬の食材を活かしたコース料理
・丁寧な日本酒ペアリング
・落ち着いた雰囲気と確かな技
そのどれもが揃った、まさに”ご褒美寿司”でした。
【追記1】飲みすぎたw
二人で6合はちょっと飲みすぎましたw
帰りはおうちまで歩いて帰りましたが、けっこうふらふら~。
でも料理とのマッチングが良すぎたので仕方なし!!!
【追記2】今回感動したはまぐりってどんな貝?
今回最後に追加して、二人して滅茶苦茶美味しくて感動した一品の”はまぐり”ですが、
実はとても縁起の良い食材なんです。
はまぐり(蛤)は日本の代表的な二枚貝のひとつで、古くから“良縁”や“夫婦円満”の象徴とされてきました。
というのも、1つの貝殻にぴったり合うのは元の相方だけ。
その特徴から、結婚式や祝いの席の吸い物などでもよく使われます。
お~なんかちょっと気取った注文をしてしまった・・・
そんなこと微塵も考えず、食欲のままに行ってみただけなのに(*・ω・`)
上品な甘みと濃厚な旨味
はまぐりの魅力は、なんといっても強い旨味と上品な甘み。
火を通すと身がふっくらと膨らみ、出汁には深いコクが生まれます。
寿司では「煮はまぐり(煮蛤)」として提供されることが多く、
甘い煮詰め(ツメ)を塗って香ばしさを加えるのが伝統的なスタイル。
今回いただいたレンゲ寿司もまさにそれで、
はまぐりの柔らかさと旨味、そしてツメのまろやかな甘みが一口の中で完結していました。
おしゃれな盛り付けも含めて、記憶に残る最高の一貫。
栄養面もうれしい高バランス食材
はまぐりは低脂質・高たんぱくな優秀食材。
さらに鉄分・亜鉛・カルシウムといったミネラルを多く含み、
貧血予防や免疫力アップにも効果が期待できます。
また、アミノ酸の一種「タウリン」も豊富。
肝臓の働きを助け、疲労回復や二日酔い防止にも役立ちます。
――つまり、日本酒との相性が良すぎるのも納得ですね。
一口の幸福、祝いの味
はまぐりは味わいも見た目も華やかで、まさに“祝いの一貫”。
今回のようにレンゲに盛られて登場するのは、
出汁や煮詰めを逃さず、最後の一滴まで味わってもらうための工夫でもあります。
繊細で上品、それでいて存在感のあるはまぐり寿司。
締めにふさわしい、印象深い一皿でした。
